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出題範囲の変更について、もっとも大きな影響を受けると言われている簿記2級から見ていきましょう。
2022年4月より、簿記検定にも「収益認識に関する会計基準(収益認識基準)」が適用されています。
この基準は2021年4月より国内の会計基準に適用されていましたが、簿記検定では2021年4月から2022年3月までは出題しない配慮がなされていました。
収益認識基準には「国際的な会計基準に対応」「売上計上のタイミングの基準を統一」という目的があります。したがって、簿記検定でも問題文の言い回しなどに変化が予想されます。
簿記検定への影響についての詳細は、日本商工会議所公式の資料に記載されています。
参考:企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」等の適用にともなう商工会議所簿記検定試験出題区分表などの改定について【確定版】
試験範囲の中でも聞きなれた部類の用語に入ると思います。有価証券は、小切手や手形、株式、債券など価値(金額)を有する券面全般を指す用語です。小切手や手形は簿記3級でも頻繁に登場しました。簿記2級の場合は、株式と社債を中心に出題されます。
有価証券は、株式のように売買目的のもの(売買目的有価証券)と社債のように満期時の利息が目的のもの(満期保有目的債権)があります。株式の購入および売却時や、決算時に保有している株式の仕訳をできるようにトレーニングを積んでおきましょう。
固定資産も、簿記3級や日常生活である程度なじみのある方が多いかもしれません。簿記3級では減価償却費を累計していく「間接法」、減価償却費が毎年一定額の「定額法」に絞られていたところ、2級では直接法および定率法も出題範囲です。どの方法を適用するか、問題文で指定されますので、うっかり間違えないように注意しましょう。
連結会計は、簿記2級で初めて登場する論点で、簿記2級試験における重要度も高いため重点的に学習しておきたい単元です。グループ全体の経営状況(財務状況)を把握することを目的に、連結決算を行うことを想定した問題が出題されます。
連結財務諸表は「連結損益計算書」「連結貸借対照表」「連結キャッシュフロー計算書」「連結株主資本等変動計算書」で構成されます。それぞれの表の作成に必要な仕訳やタイムテーブルについても、合わせて理解しておきましょう。
株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部について、資本の動きをまとめた決算書です。資本金と利益、およびそれらの剰余金を細分化した各項目について、期首残高・変動額・期末残高を算出します。
株主資本等変動計算書の計算自体は身構える必要はありません。「期首残高±変動額=期末残高」というシンプルな式で算出します。算出後は、「貸借対照表(純資産の部)」と「株主資本等変動計算書(当期末残高)」の金額が一致すれば完成です。
株主資本等変動計算書問題を解く際の肝は、「変動額」を算出するための仕訳です。剰余金の配当、積立金、新株発行などの仕訳を押さえておきましょう。
本社工場会計は、工場での会計を独立させる考え方です。本社で行っていた製造工程の会計(帳簿)を本社から工場へ分離し、向上は工場で経理活動を行います。規模の大きい工場や、本社から遠く離れた位置の工場の会計が効率的に行える点が本社工場会計を行うメリットです。
簿記2級の試験問題としては、第4問の仕訳問題で登場することが多いです。本社工場会計を適用する仕訳問題の解答は「工場の仕訳」「本社の仕訳」に分けて書くこともありますので、問題を解きながら慣れていきましょう。
解答の書き方の例
工場の仕訳:材料10,000/本社10,000
本社の仕訳:工場10,000/買掛金10,000
工業簿記では、解答を導く過程で商品の製造コスト(原価)を計算する問題が中心です。原価は「原料費」「賃金・給与・雑給」「減価償却費」など勘定科目が細かく設定されています。
これら製造原価を表す勘定科目にはの分類方法があり、例えば原価の性質によって分類すると「材料費」「労務費」「経費」の3種類に大別されます。この分類方法で食品の製造原価を考える例を下記の関連記事で紹介していますので、ご参考になさってください。
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コロッケ製造の原価計算を解説
商業簿記とはに、工業簿記でも損益計算書や貸借対照表などの財務諸表が試験範囲に入ります。先にご紹介した各製造原価を求めながら表の空欄を埋める形式などの問題ですので、形式自体は商業簿記の内容を元に理解しやすいでしょう。
しかしながら、財務諸表を月次単位で作成したり、問題文に細かい条件が指定されたりするケースもあります。解答を導くプロセスが複雑な問題に対応するため、侮らずに対策を行いましょう。複雑な問題も、示された条件から1つずつ紐解いていく練習が大切です。
簿記1級範囲から一部移動してきました。補助金をもらって買った固定資産の会計処理方法です。
借り手として、です。あなたの会社も○○リースから社有車やコピー機を借りているかもしれません。車両や備品じゃないの? はい。固定資産としてだけとらえると混乱します。
ドルやユーロで海外に商品を売ったら……? そうです。為替の影響を受けます。
親会社・子会社も含めグループ全体で会計処理をする方法です。親会社勤務者のみならず、子会社勤務の方にも有益な知識と言えるでしょう
簿記2級試験では、すでに、平成28年度から変更が加えられています。
この変更については2016年度(平成28年度)に受験を経験された方はご存知かと存じます。
合格率が40%を超えることは無くなり、全体的に、受験生に簿記2級学習の負担が増した1年と言えるでしょう。
久しぶりに学習を再開する方、あるいは簿記2級の学習が初めての方は、すでに加えられている変更にもご注意ください。「合格まであと少しだったから、問題集だけ直前に見ておけばなんとかなるかな」と考えていると足元をすくわれるかもしれません。
以下に変更の概要を説明いたします。
あくまで概要ですので、その他にも変更事項がありますこと、ご承知おきください。
簿記3級では、株式や社債はすべて「有価証券」という勘定科目で処理すればよかったですね。しかし、6月以降の簿記2級では、もう少し細かく勘定科目を判断する必要に迫られます。
子会社株式・関連会社株式、その他有価証券という勘定科目が登場!簿記3級からの勘定科目の移動も含め、株式と債券に関する学習をまとめて学習する必要があります。
いわゆるクレジット会社を経由した販売です。あなたも消費者としてよく利用されるのではないでしょうか。
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期末の決算整理まで売上原価がわからないのが簿記3級でした。これで、売上が上がるごとに売上原価を把握できます。
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サービス業での会計処理です。長期間のエステや脱毛などはどのタイミングで収益を認識するのでしょう?途中で退会することもありますよね。
簿記3級では債権を全てまとめて掛け算をしましたが、実際問題、返してくれない可能性って相手によって違うと思いませんか?だとしたら引当金の設定率も違うはず!
簿記3級まで取得されている方を想定してお話しします。
「商業簿記は簿記3級でもやったからなんとかなるかな」とお考えの方もいらっしゃるでしょう。
また過去に簿記2級を取得された方に聞くと「簿記2級で大変になるのは工業簿記だよ」とアドバイスされるかもしれません。
確かに、新しく学ぶ工業簿記が簿記2級受験の大きなハードルになるのは引き続き間違いはありませんが、試験範囲の改定で状況は少し変わりつつあります。
簿記2級に関して、工業簿記は出題内容が安定しています。
そのため、得点源として貴重になります。すでに簿記2級の学習の経験のある方は、新論点に惑わされて工業簿記までおろそかにしてしまうということの無いようにしましょう。
問題は「配点の60%を占める商業簿記をどうするのか」です。
リース会計や圧縮記帳など、従来は簿記1級の範囲であった内容から一部が簿記2級に加えられています。きちんとしくみの理解をしておきたい論点です。
また、変更後の出題傾向が落ち着くまでは「変更点の対策にどの程度の力を入れれば良いのか」「どこまで深く突っ込めばいいのか」との悩みを抱えられる方も多いことでしょう。
結論「多くの受験生がやっているものだけやる」といえます。
新しい論点が目につきますが、それはあくまで追加されただけであって、「そこから重点的に出る」というものではありません。したがって、引き続き、バランスよく学習することが合格への近道です。
ちなみに、ここ数年でいうと、例えば連結会計なども第2問や第3問で定期的に出題されるようになってきています。
独学で進めたい場合、「過去に出題がない問題をどうするのか」が気になるところですが、しばらくは過去問プラス、予想問題も取り入れていくと、新論点への不安無く、試験会場へ向かえることでしょう。
ただし、独学で進めることを検討されている方は情報(学習内容)の取捨選択をきちんとやることを常に心がけてください。
関連記事:簿記2級は独学でも合格できる?
「どこまでやるべきか、範囲の変更箇所に他の受験生がどのような対策をしているのか不安」
「試験範囲の情報集めに時間を使いたくない」
というあなたには、スクールや通信の利用をオススメします。新論点をバランスよく学習できるように教材や授業に配分してくれていますし、他の受験生がどの程度対策をしているのかも、自然とつかめるでしょう。
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