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簿記検定には、日商簿記、全経簿記、全商簿記など種類があります。
ここでは、簿記資格を比較して解説します。
簿記検定の中でも「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」この3種類が有名です。
これらの簿記検定は主催者が異なり、階級や試験日もそれぞれ独自で設定されています。
主催 | 検定 |
---|---|
日本商工会議所 | 日商簿記 (1級・2級・3級・4級) |
全国経理教育協会 | 全経簿記 (上級・1級・2級・3級・4級) |
全国商業高等学校協会 | 全商簿記 (1級・2級・3級) |
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正式名称は「日商簿記検定試験」で、試験の主催は全国の日本商工会議所です。1級から3級まで用意されています。
受験者層は主に大学生・社会人で、就職や転職、実務、スキルアップ等を目的として広く活用されています。大学生や社会人が簿記の資格を目指すなら、日商簿記を選択しましょう。
この日商簿記が、簿記検定の種類の中で受験者数は最多(2021年:約26万人※)で、もっともポピュラーな簿記検定と言えそうです。求人の応募資格に「日商簿記検定◯級以上」と記載されていることもあり、履歴書や面接でのアピールでも日商簿記の知名度は効果を発揮します。
※2021年開催試験の実受験者数の合計。日本商工会議所「受験者データ」より。
なお、試験日や受験方法については統一試験(筆記受験:年3回※)かCBT(コンピュータ受験:空席次第で受験可能)かで大きく異なります。日商簿記検定の試験については下記の関連記事をご覧ください。
※1級のみ年2回
関連記事:【2022年度】日商簿記検定の試験日程は?試験内容も解説!
正式名称は「全経簿記能力検定」といい、試験は公益社団法人全国経理教育協会の主催です。受験者層は経理の専門学校生が多いようです。
全経簿記の最上位資格「全経簿記上級」は、日商簿記1級と並んで税理士試験の受験資格に指定されている点が特徴です。企業の経理担当者や税理士事務所の採用担当者間では名の知れた簿記検定ですので、相応の評価を得られるでしょう。
正式名称は「簿記実務検定試験」で、全国商業高等学校協会が試験の主催者です。ともすれば、主な受験者層が商業高校生であることは想像に難くないでしょう。
内容としても高校生が簿記の知識を身につけるために適切なカリキュラムとレベルが設定されています。知名度や受験者数は日商簿記に劣るものの、大学・短大の入試や高卒の就職においては十分な活路が見出せる簿記検定です。
一般的に、試験の難度として日商簿記と全商簿記を比較すると、下記の通りです。
・全商簿記1級≒日商簿記2級
・全商簿記2級≒日商簿記3級
全商簿記よりも日商簿記の方が、難度はやや高めに設定されています。
商業高校できちんと簿記を学ばれた方のなかには、頑張って勉強して全商簿記2級・1級を取得した方もいらっしゃることでしょう。
ここで重要なのは、「同じレベルなら取得しなくてもよい(全商2級を持っているから日商の3級は不要)」ではない、ということです。むしろ逆に、全商の2級に合格する力があるなら、日商の3級を受験することをおすすめします。
全商簿記では、せっかくのあなたの簿記知識が、ひょっとしたらあなたが思っているように評価されないことがあるかもしれません。
「自分は全商1級だから日商2級の実力がある」と思っていても、同じ評価を周囲がしていないことを想定するべきです。
せっかくの簿記の知識はまさに宝の持ち腐れとなってはもったいないですよね。
「全商簿記は持っているけどどうしようかな?」と思っている方は、お持ちの全商簿記のひとつ下の級の日商簿記からの学習スタートを強くおすすめいたします。
例えば、全商簿記2級をお持ちの方は日商簿記3級を検討してみてはいかがでしょうか。
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まずは日商簿記2級と全経簿記1級を比較します。
商業簿記の難易度はほぼ同等、工業簿記は日商2級のほうが難しいと言われます。
全経1級の特徴としては「科目合格」というシステムがあります(有効期限あり)。会計学・工業簿記それぞれ別々に受験することができるという仕組みで、合格率も別々に算出されています。
すると、全経1級の「会計:20%程度」、「工業簿記:60%程度」という結果からもわかるとおり、受験者が工業簿記を高い確率で通過していることがわかります。
ここからも合格率20%程度の日商2級より簡単であると言われる理由が推測できますね。
ちなみに、日商2級には科目合格という制度はなく、合計100点満点のうち70点以上で合格という基準です。通常、大問が5問あり、問1〜問3(約60点分)が商業簿記で、問4および問5(約40点分)が工業簿記です。
結論として、日商簿記2級のほうがが全経1級より難しいと見て大きなズレは無いでしょう。
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次に、日商簿記と全経簿記それぞれの最上級の比較をしてみましょう。
日商簿記の1級合格率は10%程度、全経上級の合格率は20%程度です。
どちらも商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算と幅広く、相当の学習時間を要求されます。では、合格率が倍の全経に合格するための努力は半分で済むのかと問われたら、答えは「ノー」です。
試験範囲そのものが半分であるというわけではないため、理解する内容に大きな違いはありません。基礎的な会計処理の手順等は同じようなレベルで押さえるべきです。また、日商簿記1級を目指して勉強しつつ、状況に応じて同時に全経の上級も受けるというのが簿記上級者の一つの流れです。
一般的に日商簿記1級のほうがやや難しいと考えて差し支えないでしょう。
その根拠として下記のようなものが挙げられます。
あくまで監修者の立場での感触ですが日商簿記の方が知名度が高い分、受験生のレベルとしても日商簿記が高いと感じています。
具体的に言うと、日商簿記1級の受験生の中には、毎回一定数、公認会計士試験の受験生がいるはずです。
正確なデータがあるわけではないので「何人いる」と申し上げることができませんが、問題の類似性等から公認会計士試験組が受けやすい内容であるのは間違いありません。
また、就職マーケットでの評価が高いということはそのまま受験生の母集団のレベルに影響します。
したがって、大手企業の従業員や一流大学の学生が日商簿記1級の受験生の中に相当数いることも当然想定しておくべきです。
これらの状況下で合格率が低い日商簿記は、やはり全経簿記上級より難しい、と考えておくのが合理的です。
細かな問題分析をすれば、どのような難しさがあるのか、どのような出題傾向があるのか、という比較もできますが、今回は単純な難易度の比較ですのでここまでにとどめておきます。
全経簿記上級の活用事例としてよく聞くのは「税理士試験の受験資格を手に入れるため」というものです。
税理士試験には様々な受験資格がありますがそのうちのひとつが「全経簿記上級合格」です。
日商簿記1級に合格しても同じように税理士試験の受験資格は得られますが、先に述べましたように、日商簿記の1級と全経簿記の1級を比較すると、全経簿記の方がやや易しいと言われています。
「とにかく税理士受験資格がほしい!」というのであれば、全経簿記の上級受験もおすすめできます。
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「結局、日商簿記・全経簿記・全商簿記のどれがいいの?」という疑問が残っている方もいると思います。
結論から申し上げて、経済的なメリットなら迷わず日商簿記を選ぶのが良いでしょう。
就職・転職を控えた大学生・社会人であれば、なおさら日商簿記の方が良いです。
本ページ内でも紹介したように、日商簿記は他の簿記資格と比べるとネームバリューがあるポピュラーな資格です。また、メインの受験者層も全商・全経が高校生や専門学校生であるのに対し、日商は社会人や大学生です。 転職就職サイトなどで求人を検索する際に、圧倒的に力を発揮するのも日商簿記です。
では、日商簿記以外の簿記資格に価値がないかというと、そのようなことはありません。
おすすめなのは、同等レベルのものは受験日が重ならない限り可能な限り受験し、履歴書に簿記学習歴をきちんと記載することです。
ちなみに、「二つの検定を受けたら学習のための費用と時間がそれぞれ2倍になって大変そう」と考える方もいらっしゃいますが、その点はご安心ください。
日商簿記の対策をきちんとされれば、全経の対策は過去問で傾向を把握するだけでも一定の結果が期待できます。
なお繰り返しになりますが、「それでも迷っているなら日商簿記」です。
以下、自己啓発としての簿記の学習をする方におすすめできる、簿記検定以外の会計関連資格を挙げておきます。
「より実践的な内容がいいよ」「理屈はあまり好きじゃない」という方はビジネス会計検定というものもございます。
財務諸表の理解力を試すもので、より実践的ともいえます。
もちろん簿記の知識を活用するのですが、「仕訳、転記といった事務処理的な簿記学習にどうしても興味が持てなかった」というかたにはオススメできます。
英語にご興味のおありの方、あるいは「簿記はわからないけど、英語には自信がある」という方は、英文会計という道の選択も可能です。
国際会計検定=BATICという名称です。
受験生には一定程度、簿記検定やTOEICのスコア取得をすませている方が多いようです。
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