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更新日:2023/05/15
簿記1級は、経営管理や経営分析を行うことができる会計のスペシャリストです。合格率は10%と低く、難関資格として知られています。しかし、それだけに合格者は就職や転職の際に有利です。
高度な経理・会計知識を持っているため、大企業・税理士事務所・会計事務所・コンサルティングファームなど、高収入を得られる企業で採用される可能性が高くなります。
この記事では「簿記1級に合格して年収を上げたい」という人に向けて、年収アップの方法やおすすめの職業などについて解説しています。
簿記の最高峰である簿記1級は、さまざまな企業で高く評価される資格です。しかし、取得してすぐ高収入を得られるとは限りません。簿記1級に合格しても、実務未経験だと業務に対する実力を疑問視され、採用されづらくなる可能性があります。
また、簿記1級は専門性が高く、大企業を対象にした経理・会計の知識です。中小企業では知識を活かしきれず、給与に反映されない場合も考えられます。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、実務未経験者の場合、中小企業を含む経理・会計職の平均年収は250〜350万円です。
参考:令和4年賃金構造基本統計調査
簿記1級に合格したとしても、規模の小さな会社に就職したり、経験を積むことを優先したりといった場合は、上記の平均年収と変わらないと思った方が良いでしょう。
ただし、大企業やその子会社などであれば、未経験でも簿記1級の取得者を条件に年収500万から提示している求人もあります。求人数は多くありませんが、未経験でも高年収を望むならチャレンジしてみましょう。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、中小企業を含む経理・会計職は1年以上の経験がある場合、平均年収300〜480万円です。
参考:令和4年賃金構造基本統計調査
しかし、実務経験と簿記1級の資格があれば、より高い収入が期待できます。経理や会計の実務を1〜3年経験している場合は、上場企業などの高年収の企業へ転職しやすくなり、年収500万円以上も可能です。
また、企業の問題を解決するコンサルティング業務は、簿記1級の経営管理や経営分析の知識を活かしやすい仕事です。激務ですが年収は高く、実務経験と簿記1級があれば700〜800万円の年収を提示する企業もあります。
ワークライフバランスを考えるなら、繁忙期の決まっている大企業の経理・会計職がおすすめですが、高年収を最優先にするならコンサルティング業務を選ぶと良いでしょう。
3年以上の実務経験を持つ人が簿記1級に合格した場合、大企業・税理士事務所・コンサルティングファームなどに転職することで600万円以上の年収が期待できます。
簿記1級の合格者はグループ企業の連結決算や高度な知識を必要とする経理処理など、大企業で求められる能力があると判断されます。さらに、実務もこなせると評価されるため、大企業で採用される可能性は高いと言えるでしょう。
もし、役職がついた場合は、年収800〜1,000万円以上になる場合もあります。
また、簿記1級は税理士や公認会計士への足掛かりになる資格です。年齢や所属する会社の規模によってばらつきはありますが、どちらも年収1,000万円以上が狙える職業で、簿記1級の取得者より年収は高い傾向にあります。
税理士事務所や公認会計士事務所で最も多いのは簿記2級を条件にした求人なので、簿記1級の合格者はより有利と言えるでしょう。
将来的に独立開業を目指す人は、税理士事務所や公認会計士事務所で経験を積みながら資格取得を目指すのが最適です。
簿記1級に合格した後、就職や転職先としておすすめの職業は、大手企業の経理・会計職です。
中小企業の場合、経理部門が独立していない場合があり、経理や会計の専門職に就けるとは限りません。資格手当がついたとしても大幅な年収アップは望めない場合がほとんどです。
また、中小企業の経理・会計は簿記2級の知識でカバーできるため、簿記1級の高度な知識はオーバースペック気味です。中小企業で評価を受け、年収アップを目指すなら会社が推奨している資格の取得を目指した方が良いでしょう。
一方、大企業では高度な経理処理が必要になってくるため、簿記1級は規模の大きな会社ほど高い評価を受けやすくなります。
特に、上場企業は決算の情報を株主や取引先企業に公開する義務があるため、簿記1級の専門知識が活かしやすい環境です。
大企業は給与が高い傾向にあり、ボーナス・福利厚生・退職金制度などの待遇の手厚いケースが多いため、年収アップを目指す人におすすめです。
会計事務所や税理士法人では、簿記2級の取得者を条件に求人しているケースが多く、より難易度の高い簿記1級を取得している場合は、採用される可能性が高くなります。
会計事務所は税理士資格を持った人が独立・開業した個人事務所で、税理士法人は税理士が2人以上いる法人組織です。どちらも個人や法人の税務相談や税務申告の代行など税務に関する業務や、会計代行・経営分析などを行います。
いずれも税務を主体の業務としているため、簿記1級の知識をフルで活かせるわけではありません。
しかし、会計事務所や税理士法人は求人数が多く、中には年収600万円以上の条件の良い求人もあります。簿記1級取得後にキャリアアップや収入アップを目指す人にとって、おすすめの職業の一つです。
また、簿記1級は税理士の受験資格の一つなので、将来的に独立開業したいという人にとっても実務経験を積むことができるメリットがあります。
コンサルティングファームとは、企業が抱える課題に対し、アドバイスや支援を行い解決するまでサポートする会社のことです。コンサルティングの内容は総合・人事・戦略・組織・IT・会計など多岐にわたります。
中小企業・大手企業・ベンチャー企業など、さまざまな企業がコンサルティングファームで課題を解決しながらビジネスを発展させており、利用者は年々増えています。
簿記1級は、経営管理や経営分析を行うことができるため、会計系のコンサルタントで活躍することが可能です。高年収の傾向にあるため、年収アップを目指すなら選択肢の一つとして検討の価値はあります。
ただし、コンサルティングファームは、ワークライフバランスを重視する人には向いていません。
コンサルティング業は、プロジェクトの開始から終了までの仕事の密度が高く、泊まり込みで働く可能性もあるなど、非常に忙しくなります。一方で、プロジェクトが終了すれば長期休暇が取れるなど、オンオフがはっきりしている仕事です。
簿記1級を取得した後に年収アップを目指すなら、まず実務経験を積み高収入の企業へ転職しましょう。
簿記1級は合格率10%前後の、非常に難易度の高い資格です。取得までの努力を評価されるだけでなく企業にとっては実務に直結する知識であり、合格者は採用で優遇される可能性が高くなります。
しかし、新卒でない場合は即戦力が求められるため、実務経験者の方がより有利です。経験を積むことで、高年収の企業でも採用されやすくなるでしょう。
また、実務経験があり英語ができる人は、外資企業の経理部という選択肢もあります。職務のレベルにより異なりますが、600〜900万と年収が高い傾向にあり、役職がつけば1,000万円以上になる場合もあります。
日本の企業と違って、成果さえ出せれば柔軟な働き方を認めるところが多いため、自主性の高い人におすすめの職業です。
外資系の経理に転職したいなら、難易度は高いですが米国公認会計士(USCPA)の取得を検討するのも良いでしょう。
簿記1級を取得したら、税理士や公認会計士を目指すことで収入アップが可能です。税理士も公認会計士も独占業務のある国家資格で、取得後は独立開業できます。
令和4年の賃金構造基本統計調査によると、税理士と公認会計士の平均年収は約746万円です。
参考:令和4年賃金構造基本統計調査
規模の大きい税理士法人で税理士として働いた場合、年収800万円以上、出世し続ければ1,000万円以上と、非常に高い年収が期待できます。簿記1級は税理士の試験資格の一つで、試験範囲が8〜9割は共通しており、受験で非常に有利です。
また、公認会計士は監査会計が主な業務で、公認会計士事務所だけでなく、監査法人・コンサルティングファーム・会計事務所などでも活躍できる資格です。経験を積むほど年収は上がり、3,000万以上の年収を得ている人もいます。
公認会計士は簿記1級よりさらに難易度の高い資格です。しかし、公認会計士試験に出る会計学の理論や原価計算は簿記1級の延長線上にある内容なので、試験勉強で役立ちます。
年収アップを望む人にとって、簿記1級は非常に役立ちます。基本的に実務経験がある方が選択肢の幅が広がるので、簿記1級の合格を目指しながら実務経験を積むと良いでしょう。
下記に「簿記1級必須」を対象にした求人例をご紹介します。
勤務地 | 東京都 |
雇用形態 | 正社員 |
年収 | 年収500〜750万円 ・昇給 年2回(4月・10月) ・賞与 年2回(4月・10月) |
応募資格 | <学歴> 大卒 【必須業務経験】 以下のいずれかの条件に当てはまる方 ・基礎的な会計知識 ・PC操作 ・会計ソフト操作 【必須資格】 以下のいずれかの資格をお持ちの方 ・公認会計士 ・公認会計士試験合格 ・日商簿記1級 |
勤務時間 | 通常勤務時間:10:00〜19:00 休憩時間:60分 |
仕事内容 | ・現金出納 ・仕訳・伝票処理 ・営業管理(売上・売掛金管理、仕入・買掛金管理) ・経費精算、請求書管理 ・月次決算、四半期決算、年度決算 ※将来的には以下の業務にも携わっていただく可能性があります。 ・四半期報告書、有価証券報告書 ・税理士、監査法人対応 |
福利厚生 | ・交通費全支給 ・家賃補助制度 ・社員旅行 ・スクール補助 ・書籍購入補助 ・子供手当 ・結婚・出産祝い金 ・育児休業 ・介護休業 ・退職金 ・バースデープレゼント ・各種イベント ・定期健康診断 ・社会保険完備(雇用、労災、健康、厚生年金) |
「資格を取って年収を上げたい」という人にとって、簿記1級は非常に有益な資格です。合格率10%の難関資格ですが、それだけにさまざまな企業で高く評価されます。
特に、高年収や充実した福利厚生を求めるなら、大企業の経理・会計職への転職がおすすめです。簿記1級は経営管理や経営分析を行うことができるため、規模の大きな企業ほど評価されるでしょう。
また、簿記1級を取得した後は、税理士や公認会計士を目指すことでさらにキャリアアップや年収アップが望めます。
簿記のスクール、予備校、通信講座を検討するなら「BrushUP学び」の利用をおすすめします。簿記検定対策講座の費用と期間を級別に解説していてわかりやすいです。通信講座を中心に、全国の大手の学校から地域のスクールまで一括で資料請求ができるので、独学でやるか、受講するかで迷っている方にも便利です。