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簿記3級を活用して目指す「不動産鑑定士」

更新日:2024/11/11

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比較的簡単な資格と言われる簿記3級。
ここを起点にイモヅル式に資格を取っていくやりかたを検討します。
コツは知識の使い回しです。

今回は不動産鑑定士という文系三大資格の一角に向けてどのように簿記3級を活用できるのかを一緒に見ていきましょう。

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少しずつ資格を積み重ねるメリット


不動産鑑定士試験そのものは、勉強時間が1500時間〜2000時間と言われているので、なかなか勇気が出ないという方も多いでしょう。
2000時間つぎ込んで何も得られなかったら……。

そうならないために、特に忙しい社会人は「収穫ゼロ」の時間を減らすことがとても重要だと考えています。
学習しながらも収穫を得やすく、かつ撤退もしやすいという状況を作れるか否かで損得が変わってくるのではないでしょうか?

なぜならば、学習中はあくまで学習中です。
どんな難関資格に挑んでいても、学習途中であれば世間は評価しにくいでしょう。

一方で、軽めの資格であっても、取得済みであれば採用担当者はそこから評価できますし、就業中であれば、取った資格で新たな仕事のチャンスが社内で回ってくることもあるでしょう。
例えば、簿記検定を取得することにより、会社員の方であれば、経理部への移動という可能性も広げておけますよね。

つまり、やり方次第で「学びのリスクヘッジ」ができます。

学生時代とは異なり、なんでもかんでも興味のおもむくままに学ぶ時間があるという方は少ないはずです。

私もそうです。効率よく、使い勝手の良い知識か、お金に変わりやすい知識から学びたいというのが本音です。

今回のご提案は、リスク回避の手段として宅建士および簿記3級を取る、そこで自信があれば不動産鑑定士を検討するという流れです。

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不動産鑑定士試験の試験概要


不動産鑑定士という資格、ご存じの方は少ないかもしれません。
実は司法試験公認会計士試験と並んで文系三大資格と呼ばれています。

新聞に地価公示というものが載りますが記憶にありますか?
そういった土地のお値段を測定する人たちのことです。

この資格を持っていない人は勝手に商売でやってはいけません。
いわゆる独占資格、国から認められた人のみができる仕事です。
銀行にお勤めの方や証券会社にお勤めの方は接点を持ったことがあるのではないでしょうか?

信託銀行などでは取得を奨励しているようです。 この不動産鑑定士は一般的に、宅建士取得者に対してステップアップ資格として提案されるケースが多いように感じます。

もちろん宅建士からのルートはセオリーですが、本サイトでは簿記を学ぼうとされている方が多いことかと存じますので簿記からのルートを解説します。

まずは資格の概要を見てみましょう。

不動産鑑定士試験概要

資格・試験名 不動産鑑定士
試験区分 国家資格
受験資格 特になし
出題内容・形式 短答式
不動産に関する行政法規及び不動産鑑定評価理論
・行政法規:択一式40問(2時間:現行の第二次試験と同じ)
・鑑定理論:択一式40問(2時間)

論文式
民法、会計学、経済学及び不動産鑑定評価理論
・民法、会計学及び経済学
大問2問(各2時間:現行の第二次試験と同じ)
・鑑定理論:大問4問(4時間)、演習1問(2時間)
合格率 11.4%
平成24年度実施
検定料 12,800円(電子申請の場合)
13,000円(書面申請の場合)
主催団体 国土交通省


民法、行政法規が宅建士の学習範囲と重なる範囲があるため、主に宅建士からのステップアップとして案内されているわけです。

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簿記3級の不動産鑑定士への活用法


では、簿記が不動産鑑定士の受験科目にどのようにつながるのでしょうか?

2次試験の会計学は簿記の延長と言えます。簿記の理論的な背景を記述する論文形式での出題です。
出題数は2問。100点満点です。

そこで気になるのが学習の難易度ですが、
あくまでメインは鑑定理論です。

したがって、簿記をある程度学んだ立場からすると、あくまで基礎的な内容が問われているという印象です。
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の基礎的な内容に関する用語をきちんと書ききる能力が問われています。

国土交通省より過去の問題が公表されています。
参考までに下記は、令和2年(2020年)に実施された会計学問題です。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/kanteishi/content/001368717.pdf
※参照サイト:国土交通省 「令和2年不動産鑑定士試験論文式試験 会計学(問題)」

簿記3級取得者ならば「書いてある単語はなんとなくわかるよ」というレベルではないでしょうか?

工業簿記や管理会計は出題されないので、まったくの未学習だとしたら簿記3級を学んでみて簿記という仕組みに抵抗がないかどうかを確認できれば十分でしょう。

逆に、不動産鑑定士を目指すなら簿記1級取得までコストをかけてしまうと、少々オーバースペックになるかもしれません。

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まとめ


「人生をどう豊かにするか」ということを考えると簿記検定で得た知識を使いまわすというのはとても効率がいいですね。

「簿記って取ってもたいしたことないよね」
そういう声が聞こえるのも事実です。
ただ、それは簿記3級ですべて終えようとする考え方であって、その後のブラッシュアップを見落としている発言です。

特に金融業界、不動産業界に携わっておられる方、リスク回避しながらステップアップという意味で簿記と宅建士から不動産鑑定士というルートは十分に検討に値するかと考えます。

なお、宅建士との優先順位はあなたが今いる立場や業務内容次第かと思います。
不動産関係の方は宅建士取得が死活問題になる場面がおありでしょう。

ただ、宅建士保持者が簿記をプラスすることで、ステップアップの可能性が抜群に広がることだけはご理解いただけましたら幸いです。

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