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簿記ってそもそもどうやって生まれたのでしょう?
今回は簿記3級で学ぶ内容を中心に、私たちが目にしているかたちの簿記がいつごろ発生したのか、そして簿記を使う会社の誕生に着目し、歴史のトピックをまじえてお話しさせていただきます。
単式簿記とは、1つの取引に対し1つの科目で記録する記帳方法です。例えば、10,000円の仕入れを行った場合は
4月1日 売上 100,000
4月5日 仕入 20,000
のように記帳します。
この場合、取引後の残高は100,000 ― 20,000=80,000と算出します。
日付・内容・金額を入力するだけで良いので、子どものころに付けていた「お小づかい帳」のようにシンプルで計算しやすい点が特徴です。
単式簿記で作成した帳簿は、白色申告で利用できます。
複式簿記は、1つの取引に対し2つに分けて(借方、貸方)で記録する記帳方法です。経理や財務諸表に触れたことのある方だと「借方」「貸方」という用語は聞いたことがあることでしょう。
単式簿記に比べて複雑な記帳になりますが、後払いの売上やクレジットカードでの支払いなどをより正確に記録できる利点があります。事業会社や法人の会計は複式簿記で行います。
また、自営業やフリーランスの方は複式簿記の帳簿で確定申告をすると、青色申告(特別控除)の対象になるというメリットもあります。
さっそくですがクイズです。簿記はどこで生まれたと思いますか?
A:中国4000年の歴史。やっぱり中国!
B:経済大国アメリカ!ハーバード大学とか?
C:エジプト。ピラミッドづくりの会計記録も残してそう。
D:イタリア。すべての道はローマに通ず。
答えは……
イタリアです。
まずは1400年代イタリアへさかのぼりましょう。
諸説ありますが、私たちが簿記検定で学習する簿記の仕組みが出来上がったのはこの頃と言われています。
イタリアではありますが、ローマではありません。ベネチア(ベネツィア)です。水の都ベネチアと言えば、観光にいかれたことのある方もいらっしゃるでしょう。
あるいはシェイクスピアの「ベニスの商人」を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれませんね。
現在使われている簿記(複式簿記)の歴史は、イタリアのベネツィアから始まったのです。
ベネチアは水の都と言われるだけあり、現在も船がたくさん。
当時、簿記原型となる考え方を帳簿に記して活用していたのもイタリアの商人たちです。
では、商人たちは帳簿を使って何をしようとしたのでしょう?
実はこの時期はまだ、一回の船旅でのもうけを計算するだけ。
いわゆる今の「会社」のようなものはまだ存在しません。
プロジェクトチームのようなもので、航海が終わるとチームは解散します。
そのプロセスは下記の5ステップで、利益を計算するためにお金の出入り(購入・販売)の記録を付けておいたのが簿記の始まりです。
1.みんなでお金を出し合い、船を購入
2.ワインなどの商品を仕入れ、船に積み込む
3.船で移動しながら販売
4.商売が終わったら船を売却
5.利益を計算。この時に使われた考え方が簿記の起源です。
そして、簿記の計算方法を書物にまとめたのが、ルカパチョーリ(ルカ・パチオリ)。のちにレオナルド・ダ・ヴィンチとも友人になったというイタリアの天才です。
では、会社はずっと続くものだというイメージがつくられたのは、一体いつなのでしょう。
それは17世紀のオランダです。
1600年ごろですので日本では徳川幕府が成立したのと同じタイミングです。
オランダは東インド会社を設立。いわゆる貿易会社のイメージで差し支えありません。
「ずっと続く」ということはこれまでとは違って、何が大事になるのでしょうか?
ズバリ、期間を区切るということです。
簿記検定でも、1年という単位で精算表や試算表をつくります。
1年間という期間を区切る必要が出てきたのはまさにこの頃。
ずっと続くのであれば、期間を区切らなければもうけを計算できません。
もう一つ重要なのは株式会社という仕組みに近いものができあがったのがこの東インド会社だということです。
したがって、あなたが株式会社にお勤めであれば、その起源はここだといってよいかもしれませんね。
では、何をもって株式会社というのでしょう?
株式会社はお金を出し合ってスタートします。
するとお金を出したはいいものの、出した分を返してほしくなることもありますよね。
そこで、いつでも自分の出した分のお金を回収できる仕組みが必要になりました。
それが株式会社制度です。
自分の持ち分=株を自由に売れる仕組みということです。
株式会社であれば「株という形で、持ち分はいつでもだれにでも自由に譲渡できる」
→「だから安心してお金を出せる」という仕組みが生まれたのはこの頃です。
日本で簿記の考え方が広まったのは、福沢諭吉の書物がはじまりとされています。1873(明治6)年、福沢諭吉による翻訳書「帳合之法」が発行されました。翻訳のもととなったのは、アメリカで利用されていた簿記のテキストです。
福沢諭吉がこの翻訳書で複式簿記を紹介し、大学でも帳合(現代の簿記)の講義を行ったことから日本に複式簿記が広まりました。なお複式簿記の用語「借方」「貸方」の用語も、福沢諭吉による翻訳です。
現在の簿記検定で使われている簿記の形の誕生、そして株式会社制度と有価証券の原型ができるまでを見てみました。
ほんのわずかなトピックだけを今回はとりあげましたが、それでも歴史上の大きな出来事や有名人と結びついてダイナミックに発展してきたことがご覧いただけたのではないでしょうか。
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